踏切の安全性を一層高めるため、三次元レーザレーダ方式により、踏切内に存在する自動車などの物体を高精度に検知でき、天候の影響を受けにくい「高機能障害物検知装置」の整備工事を推進します。また、踏切内における異常状態の検知をより強化することを目的として「AI(人工知能)を用いた踏切異常状態検知に関する実証実験」を行っています。安全・安心のための設備 「より広く、より快適に」というコンセプトの下、2020年3月に1編成がデビュー。安全面や、省エネにも配慮しています。2020年度は4編成追加増備します。安全・安心の追求▶▶2020年デビューの 新型通勤車両5000形▶▶AIを用いた踏切異常状態検知に関する実証実験イメージ▶車両挙動監視装置 走行中、衝撃や振動などを検知した際、自動的に非常ブレーキを掛けることで緊急停車させるとともに、N - TIOS表示器で乗務員に知らせ、被害の拡大を防止します。▶アンチクライマー 大きな障害物との衝突に備え、先頭車両の強度を高めています。また、先頭車両と次の車両との連結間には、衝撃吸収機能を有したアンチクライマー装置を採用。万が一、車両同士がぶつかっても、車体がつぶれないよう反発移動できる車両構造となっています。▶戸閉装置 通常の扉の開閉機能のほか、モーター制御式による戸挟み検知機能によって、人や物が挟まった事を検知すると戸閉圧力が弱まる構造です。▶N-TIOS(次世代型車両情報管理装置) さまざまな車両の機器情報を地上設備に送信することで、車両に生じた不具合の処置が早期に可能となりました。また、多くの機器情報を車両検修に活用することで検修内容の省力化を図っていくことが可能となります。▶防犯カメラ 当社の通勤車両では初となる防犯カメラを各車両に4台設置。映像は80時間以上収録することが可能であり、安心できる車内空間の一助となっています。 ▶非常通報装置 客室のお客さまが乗務員に異常を知らせるとともに相互間での会話も可能。1両に4カ所設置したことで、より迅速な対応が可能です。 経堂駅と祖師ヶ谷大蔵駅で、既設の駅構内カメラの映像を活用してホームから線路への転落などを自動検知し、駅係員に発報する「転落検知システム」の運用を開始しています。ホームから転落した人物や、ホーム端に一定時間留まり、列車に接触する恐れがある人物を検知した際は、駅務室内の専用端末に警報を出すとともに、カメラ映像を表示します。駅係員は、それを確認することで、列車の緊急停止等の安全措置を迅速に講じることができます。転落検知システム新型通勤車両5000形踏切の安全対策▶▶転落検知システムのイメージ監視映像を送信踏切支障検知アラームで異常を伝達スペースタイムシーンアナリティクスクラウド・AIによる踏切映像の解析5
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