親子で「食」と「農」について学ぶ博物館
経堂駅から歩いて20分の場所にある『東京農業大学「食と農」の博物館』。食と農の歴史や研究成果などの情報を発信しており、子どもから大人まで幅広く学んで楽しめる施設です。東京農業大学での最新の研究をもとにしていることもあり、他の博物館ではお目にかかれない希少性の高い展示が、子どもの興味をグッと惹きつけます。親子で食や農について学びながら、有意義なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
食と農をテーマに学びを楽しむ
東京農業大学 世田谷キャンパスの正面にある『東京農業大学「食と農」の博物館』。「食」・「農」をテーマに、展示やイベント、体験学習を楽しむことができます。
建築家・隈研吾(くまけんご)氏が建物の設計を担当しており、洗練された佇まいは圧巻。エイジングをテーマにした建物には、時間の経過とともに色合いが変化する天然素材が使用されており、訪れるたびに美しく変わりゆく姿を見るのも楽しみの1つとなりそうです。
建物とともに目を引くのが、正面に立つ大きな鶏の像。タイで縁起がいいとされるナレースワン大王鶏のダイナミックな立ち姿は、子どもから歓声が上がることも多いそう。
館内は入場無料で、開館時間内は自由に入退館OK。平均30分〜1時間ほどで巡ることができますが、よりじっくり見たい方は、周辺施設などで休憩を挟みながら過ごすのもおすすめです。
貸出用ベビーカーやオムツ替え専用ベッドなど、小さなお子さま連れでも過ごしやすい環境が整っているのもうれしいポイント。展示は、年齢問わず楽しめるコンテンツが盛りだくさんなので、兄弟を連れて訪れた際は上の子も下の子も思い思いの楽しみ方で大満足できそうです。
約120体のニワトリの剥製に出会う
常設展示のなかで特に子どもに人気なのが「鶏の剥製標本コレクション」コーナー。50品種約120体のニワトリの剥製は迫力満点。ニワトリというと白い羽根に赤いトサカを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、博物館にはより珍しい品種も飾られています。尻尾が6メートルあったり、羽に光沢があったり、ニワトリ同士を戦わせる競技・闘鶏で活躍する軍鶏がいたりと、普段目にすることのないニワトリに出会える貴重な空間です。館内は写真撮影OKなので、お気に入りのニワトリと記念撮影をして楽しむ姿も多く見られます。
また、館内に飾られているトラクターも子どもに人気がある展示の1つ。実際に東京農業大学で使用されていたもので、なかには有名な外車メーカーが手がけるトラクターもあり、子どもと一緒に目を輝かせる車好きの保護者も少なくないそうです。
博物館を訪れた際は、(一財)進化生物学研究所が運営する併設のバイオリウム見学もお忘れなく。1歩足を踏み入れると、都内にいることを忘れてしまいそうな緑や土など自然の香りが満ちたジャングルのような空間が広がります。マダガスカルの植物を中心に熱帯乾燥地の珍しい植物が展示されており、また日本ではなかなか目にすることのないレムール(キツネザル)やケヅメリクガメなど、間近で動物を見学できるのも魅力の1つ。動物園・植物園・水族館といったくくりを超えた「生き物たちの空間」は子どもたちにとって新たな学びになることでしょう。
期間限定の企画展もおすすめ
『東京農業大学「食と農」の博物館』では、年に2度ほど期間限定の企画展示も開催されています。過去には、土の断面図から当時の日本を知る「美しき土壌の世界」、酒類や発酵食品について学ぶ「JOZOO -醸造と発酵のせかい-」などを開催してきました。2024年11月時点で開催されているのは「南極飯!」。地球上で最も厳しい環境とされる南極で、観測隊がどんな食事をしているのかを学べる展示です。観測隊が実際に食べていた食事の食品サンプルを見るだけでなく、実際に食品サンプル作りや、調理隊員が作るカレーの試食ができるなど、体験型のイベントも用意されています。南極に生息する生き物の剥製や自然についての展示も鑑賞できるため、南極についての学びを深める機会としてもおすすめです。
また、不定期で子ども向けのイベントが開催されることもあり、どのイベントも大きな賑わいを見せています。
子どもも大人も夢中になって楽しめる展示がたっぷりの『東京農業大学「食と農」の博物館』。誰もが身近に感じられる「食」、そして食に欠かせない「農」をテーマにした展示を見ながら、学びのある時間を親子で過ごしてみませんか。
※2024年11月19日現在の情報です。最新の情報をご確認ください。
※各店舗とも臨時休業の場合があります。お出掛けの前にご確認ください。